AO・総合型選抜で英語力をアピールする方法|資格だけじゃない“伝え方”のコツとは?


はじめに

2025年以降、大学入試はますます「人物重視」の傾向が強まっています。中でもAO入試・総合型選抜では、学力テストだけでは測れない「主体性」や「将来のビジョン」、そして「語学力」や「グローバルな視点」といった要素が問われます。
その中で、英語力をどうアピールするかは多くの受験生が悩むポイントです。英検やTOEFLのスコアは持っているけれど、それだけで十分? 面接で英語を話すべき? 留学経験はどう活かす?

本記事では、**実績・スコアだけに頼らない「英語力の見せ方」**を、具体例を交えながら解説します。短期留学やChatGPTを活用した日々の学習法など、今すぐできる準備も紹介していきます。


1. 英語力が評価される場面とは?

AO入試・総合型選抜では、筆記試験の代わりに「志望理由書」「面接」「プレゼンテーション」「ポートフォリオ」などを通じて、多角的に人物像が評価されます。その中で、英語力は次のような場面で効果的にアピールできます。

志望理由書・エントリーシートでの記載

英語学習への取り組みや、英語を通じた挑戦経験は、志望理由書の中で「努力の過程」や「自分らしさ」を伝える武器になります。たとえば、「中学3年から毎日英語日記を続けている」「短期留学で現地発表に挑戦した」など、ストーリー性を持たせて書くことで印象に残りやすくなります。

面接での質疑応答・英語対応

志望する学部や大学によっては、英語での質疑応答を求められることもあります。国際系・言語系の学部はもちろん、グローバル志向を掲げる大学では、英語のワンフレーズを交えた受け答えだけでも印象に残ります。たとえば、「自己紹介の一部を英語で話す」「留学体験を英語で簡単に説明する」といった工夫も可能です。

プレゼンテーションや動画提出

一部の大学では、プレゼン型選抜や動画提出が課されるケースがあります。この中で「一部スライドを英語表記にする」「自己紹介の冒頭に英語フレーズを入れる」といった工夫を加えることで、「英語を使える人材」として印象づけることができます。

英語資格やスコアの提出

英検、TOEFL、IELTS、TEAP、TOEICなどの資格スコアは、客観的な英語力の証明になります。提出を義務づけていない大学でも、ポートフォリオや資料添付として加えることで、学習姿勢のアピールにつながります。ただし、スコアよりも「どう活かしたか」「どんな努力をしてきたか」がより重視される傾向にある点に注意が必要です。


2. アピールの具体例とコツ

英語力をアピールする際に大切なのは、「資格の有無」ではなく、「どんな努力をし、どんな経験を積んできたか」を言語化できるかどうかです。ここでは、英語力を効果的に伝えるための具体例と、その見せ方のポイントを紹介します。


【例1】英検準1級を取得し、努力の過程を語る

ポイント:スコアだけでなく、その裏にある学習姿勢を伝える

例:
「高校1年の春から、毎日30分ずつ英語の長文と語彙に取り組みました。特に英作文には苦手意識がありましたが、模範解答や先輩の添削を参考に何度も書き直し、半年後に英検準1級に合格することができました。」

このように、**「どのような課題があったか」「どんな工夫をしたか」**を語ると、自律的な学習者としての印象を残せます。


【例2】セブ島の短期留学で実践経験を得た

ポイント:座学では得られない“英語を使う経験”を強調

例:
「高校2年の夏、フィリピン・セブ島で2週間の英語留学に参加しました。現地の講師とのマンツーマン授業を通じて、英語で自分の考えを伝える難しさと楽しさを実感しました。最終日には英語でプレゼンテーションを行い、聞き手とのやりとりにも挑戦しました。」

実践型の経験は、ただのスコアよりも印象に残りやすく、「行動力」や「挑戦する姿勢」のアピールにもつながります。


【例3】毎日英語日記をつけて継続力を示す

ポイント:習慣化の努力と振り返りができることを伝える

例:
「英語に触れる機会を増やすため、高校1年の終わりから毎日英語で日記をつけています。短い文でも、自分の1日や感じたことを英語で表現する練習になり、英語を“教科”としてではなく“ツール”として使えるようになってきたと感じています。」

このような継続的な取り組みは、「努力できる力」や「主体性」の証明として高く評価される傾向があります。


【伝え方のコツ】

  • 「結果」よりも「プロセス」と「得た学び」に焦点を当てる

  • 英語力が将来の進路とどう関係しているかを明確にする

  • 「私はこれをやってきた」→「だから志望校でこう活かしたい」まで話をつなげる


3. 面接で英語を話すべき?話さない方がいい?

AO入試・総合型選抜の面接では、「英語を使ってアピールしたいけど、かえって逆効果にならないか心配…」という声をよく聞きます。英語で話すことがプラスに働く場合もあれば、控えた方がよい場合もあります。ここでは判断の基準と、上手な取り入れ方をご紹介します。


英語で話すことがプラスに働く場面

  • 国際系・外国語系など、英語が重要視される学部

  • 事前に「英語面接あり」と明示されている場合

  • 自己紹介や留学体験など、“自信を持って話せるエピソード”がある場合

このような場面では、英語での受け答えはむしろ積極的に行ってよいでしょう。ポイントは「発音や完璧さ」よりも、「自分の考えを英語で伝えようとする姿勢」です。


英語で話さない方がよい場面

  • 日本語での面接が基本の学部・選抜方式

  • 緊張して英語になると伝えたいことが曖昧になる場合

  • 唐突に英語で話し出すと、“空気を読めない”印象になりかねない場合

英語力があることは、あくまで「評価の一部」にすぎません。面接官は、**「自分の言葉で誠実に伝える姿勢」**を何より重視しています。英語を話すことで伝えたい内容が薄れてしまうようなら、無理に使わない方が得策です。


上手な取り入れ方(英語の“使い方”のコツ)

  • 冒頭のあいさつや自己紹介に一部英語を取り入れる
     例:「Thank you for having me today. I’m very excited to share my story.」

  • 英語で話したい経験やエピソードを“紹介”として使う
     例:「セブ島の留学中には、英語でプレゼンテーションも行いました。I talked about my dream job and answered questions from the audience.」

  • 「英語で説明してもいいですか?」と断ってから話す
     → 礼儀正しく、相手の許可を得た上で英語に切り替えるのがスマートです。


まとめ:英語は“主役”ではなく“補助線”

英語で話すことは、あくまで自分らしさを補足するための手段です。「私は英語が得意なんです」と直接アピールするよりも、「こんな経験があり、それを通じて英語を活用してきました」と自然に伝える方が、説得力と印象を高めます。


4. 推薦書や活動実績で英語力を補強

AO入試・総合型選抜では、「自分で語る内容」とあわせて、「第三者からの評価」や「客観的な実績」も重要な判断材料になります。特に英語力をアピールする場合は、推薦書や活動記録などをうまく活用することで、より説得力を持たせることが可能です。


推薦書に「英語学習の取り組み」を盛り込んでもらう

学校の先生が作成する推薦書には、単なる成績だけでなく、「その生徒がどんな姿勢で学んでいたか」を記述するスペースがあります。次のような観点で、英語に関する評価を盛り込んでもらうと効果的です:

  • 日々の授業外で英語学習に取り組む姿勢(例:自主学習、読書、日記など)

  • 英語を使って発信・発表する力(例:学校行事や発表会での英語プレゼン)

  • 英語を通じた学びの姿勢(例:異文化理解への関心、質問力)

先生に推薦書を依頼する際は、「英語に関する取り組みも記載いただけると嬉しいです」と軽く伝えておくと、よりアピール材料に繋がります。


活動実績・ポートフォリオに英語関連経験を記載する

多くの大学では、「学外活動」や「自己PRシート」「ポートフォリオ」を提出できます。そこに英語力や英語活動を含めることで、言葉だけでなく実績として示すことができます。

記載例:

  • 英検◯級/TOEFL◯点/TEAPスコアなどの資格

  • 英語スピーチ大会への参加経験

  • 海外留学、語学研修、海外ボランティア

  • 英語で作成した資料、レポート、ポスターなど

  • 英語での発信活動(例:YouTube動画、ブログ、校内英語新聞など)


「点数」より「経験」が語れる材料に

もちろん資格スコアは重要な証明ですが、それだけで終わらず、「なぜその活動に取り組んだのか」「何を得たのか」まで一言添えると印象が深まります。

例:

英検準1級(高2・7月合格)
→ 語彙と読解の強化を目的に、半年間の計画を立てて準備。合格後も英語日記やスピーチ練習を継続中。


書類の“見せ方”も評価につながる

活動実績やポートフォリオは、ただ羅列するだけでなく、写真・図表・スライド・コメント付きの形式で整理すると、視覚的にも説得力が増します。特にプレゼンや発表資料をPDF化して提出するのは非常に有効です。


まとめ|英語力は“伝え方”次第で強力な武器になる

AO・総合型選抜では、「英語力そのもの」よりも、それをどう身につけ、どう活かし、どんな学びにつなげてきたかが評価されます。
資格スコアや留学経験がある人も、そうでない人も、伝え方次第で十分にアピール可能です。

  • 志望理由書では、英語学習の背景や目的を具体的に

  • 面接では、自分の言葉で経験を語れるように準備

  • 実績やポートフォリオには、活動の“中身”をしっかり整理

こうした準備には、英語力だけでなく「表現力」「自己分析力」「構成力」などが必要です。


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