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※本記事は2020年3月20日に執筆しましたが、その時点で現地飲食事業の生き残り確率が100%でなかったため、公開しておりませんでした。一幸舎セブJY店の売上が、先日コロナ前まで回復しましたので、2021年8月31日に公開させて頂きました。
第二次世界大戦中、日本は二つの原子爆弾の投下により結果敗戦しました。1945年8月6日に広島に、1945年8月9日に長崎に、わずか3日間の間で2発の核爆弾が日本に投下され、数多くの人が亡くなりました。フィリピン、セブ島で英語学校3校と、飲食店を10店舗以上運営している私は、まさに短期間での原子爆弾の投下のような、英語学校への閉校命令(2020年3月14日)と、昨日(2020年3月19日)のモールへの閉鎖命令の、この2つの大きな行政の命令を、まともに影響を受けた数少ない日本人です。
今回記事を書いたのは、まだ新型コロナウィルスの影響を受けている中で、こうして厳しい戦いを強いられている人にぜひ諦めないで頑張って欲しい気持ちと、必ず生き残って見せるという強い決意からです。※英語学校の閉鎖の内容については、無事に英語学校開校となったタイミングで改めて執筆予定です。
Contents
2020年3月13日のセブ市長による命令(英語学校閉鎖)への対応策の目途が経つと、次に考えなければいけないのが、10店舗以上も抱える飲食事業が今後どうしていくのかということです。まずは現在の状況を自分の中で整理します。おそらく3月16日だったかと思います。
3月12日 マニラCOMMUNITY QUARANTINE
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3月14日 マニラLOCKDOWN
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3月14日 セブ島COMMUNITY QUARANTINE
日々マニラの感染者数が増える中、セブ島の感染者はゼロ。それにも関わらず、新型コロナウィルスへの対策は日々強化されていきます。飲食事業の一幸舎は、他のオーナーがフランチャイズをやられていて、上記マニラ封鎖で売上は激減していました。すでに先例があるだけに、なんとか先手を打って対策を準備したいところ。上記のとおりセブ島の命令はすべてマニラの命令とリンクして出されています。そして、マニラの情報を集めるに、ある二つの大きな特徴に気づきました。
上記が大きな二つの違いをまとめたものです。
まず一番大きなものが「外出禁止」です。実際に日用品などを購入するので、そのための外出は許されますが、飲食店に行ってご飯を食べるなどは持ってのほか。飲食店はLOCKDOWNになるとほぼ100%閉店しなければいけないでしょう。
次の大きなものとして「サプライチェーンへの影響」です。実際にマニラのLOCKDOWNで、一幸舎のラータレの発注がキャンセルになってしまい、遅延してしまっています。LOCKDOWNになってしまうと、実質物流も完全にストップしてしまいます。
上記は感染者についての昨日のデータなのですが、現在1172件の検査数に対してなんと217件の陽性の結果です。検査数に対して陽性の数の割合が異常に多いです。セブ島も数百件の検査をしたようですが、公式発表はゼロ。なんかうさんくさいです。マニラが20%も陽性なのに、なんでセブ島はゼロなんだろう。ちょっと計算できる人ならすぐにわかりますよね。情報操作?おかしい。いずれにしても、割合からすると、10件検査すると2件陽性になるペースなので、
セブ島も感染者発生は時間の問題という結論に至りました。→セブ島の感染者数の政府発表には大きな疑問が残る
次にマニラの事例で見ると、LOCKDOWN(封鎖)という措置が取られると、モールは実質閉鎖で、スーパー、薬局などの生活用品の販売はオープンできますが、大きなモールほどレストランは一時閉店となる傾向があります。ちょうどマニラでモールの閉店ラッシュがあった際、最大手のアヤラモールのオーナーが、閉店時の家賃を無料とする声明を出して話題になりました。当社は多くのモールに出店していたため、
モールは閉鎖でテナント(レストラン)は一時閉店になる可能性が高い
ので、今から準備をするべきという結論に至りました。
まず最初に重要になってくるのが、どのモールが閉店リスクが高いのか、どのモールを閉店したいのか、どのモールを残したいのかということです。例えば当社の映画館前のカフェの店舗ですが、映画館前で映画館が一時閉店を決めた次の日に、モールに訪問して一時閉店の許可をもらいました。こちらは、閉店したい店舗になります。同じくこの店舗が入っているモールは、かなり大きく著名で、マニラを見てると極めてモール閉鎖リスクが高いモールと言えます。こうした考えで行くと、
モール閉店リスク 閉店希望 オペレーション
J① △ × ×
J② △ △ 〇
というように表を作成し、スープ工場となっている基幹店を軸にどの店舗を残し、どの店舗を閉じるのかを検討していくと、驚くべき事実が分かりました。
残ったとしても創業の地JY店舗しか残らないし、残せないという苦渋の結論です。
これには、中途半端に遠方の店舗を残すと運送費用をカットできないこと、そもそもラーメンのスープ工場として可能な店舗がもう1店舗しかなく、大きなモールに入っており閉店リスクが高く、また直近売上が激減していたことからも、そういう結論になりました。創業の地に回帰する可能性があることは、正直10店舗まで拡大した私には受け入れがたい衝撃の事実でした。だとすると、いつ本格的に準備するのか、
セブ島で感染者が発生したタイミングがベストと判断しました。心の中では出てほしくないという気持ちはあるものの、いずれは出るのではないかという気持ちは払拭できないでいました。
そのニュースはセブ島に激震を起こしたとも言えます。3月18日にセブ島で初めての陽性患者がマンダウエ市から出たのです。この瞬間にすべてのモール(JY店除く)に一時閉店のレター送付の準備と、人員整理の準備を進めるかたちになったのです。
実際はXデー翌日、レター送付中に市長からのモール閉鎖命令。そして、いくつかのモールから、本日中に店舗を一時閉鎖する要請のメールが送られてきました。
3月17日JY店を最後の砦とする方針決める
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3月18日セブ島で初の感染者が出る
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3月19日レターの送付と同時にモール閉鎖の発表
まさに神がかり的な先を読んだ行動が出来たのは、英語学校の二の舞(後手になったこと)は踏むまいと熟慮した成果でした。そして、各モールからの一時閉鎖時の家賃は、
G店 一幸舎、99RAMEN両店舗無料
A店 これは言うまでもなく無料
C店 無料
P店 50%ただし1週間のみで再度検討(こちらからアクション)
CT店 20%(こちらからアクション)
J②点 家賃は返答待ち
そして現時点で基幹店のJY店は家賃交渉の結果は来てませんが、引き続きモールとしてオープンの方針ですし、当社店舗もオープンの許可がおりております。上記の通り総合すると、1か所の集約することでのコストダウン、一時閉鎖時の家賃を最小減に抑えることができて、
飲食業界に致命的な影響を与えている状況で、当社の生き残りの可能性は極めて高くなったといえます。この1週間は英語学校の閉校騒ぎと、セブ島の初の感染者発生、そしてモールの閉鎖騒ぎなどで、随分疲弊してしまいました。それでも間違いなく言えるのは、たったの1週間ですが、他の人では味わえない2倍の苦労を体験できて、自分自身大きな成長が出来たのではないかと思います。
最後になりますが、新型コロナウィルス感染拡大のような不測の事態を乗り切るには、自分が生き残れないで誰が生き残るんだ、という強い自身と、データから先を読んで先に先手を打つ実行力とスピードが重要です。そして何よりも、なんとか生き残って、一時的に去ってしまった従業員を早く呼び戻せるよう、少しでも早い回復ができる状況を残すことです。今回当社グループが、最終的に生き残れるかの勝負は、まだ始まったばかりです。まだまだ新型コロナの感染拡大は続くかもしれません。ただ言えるのは、こうした時だからこそ、強い心をもって諦めずにやっていかなければいけません。今日はここで記事を終わりますが、当社として無事に生き残ったときに<第二話>の記事を書く予定です。※現時点で飲食事業の生き残りは確実です。第二話については英語学校事業の生き残りが確定したときに執筆予定です。
現在の一幸舎セブの状況は下記の記事を参考にしてください。
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ZEN English代表者
英語学校はコロナで休校中(オンラインは開校中)。セブ島でラーメン屋と農園運営しています。来年くらいから海外規制解除されそうなので、そろそろ活動開始。シカゴ大学MBA