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2019/11/22

フィリピン(セブ島)起業・会社設立・M&Aまとめ

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セブ島に移住してからもう6年が経っています。英語学校も3校になり、飲食レストラン事業は10店舗以上まで拡大しています。実際に現地でロースクールや医学部で学んでみようと思ったこともあり、現地の法律だけでなく実務についても以前よりかなり詳しくなっています。英語学校(TESDA認定)と飲食事業という違う事業をやっていることや、M&A(企業買収)だけでなく、一から事業を立ち上げた経験もあることも大きいかもしれません。

今日はこれまでの経験の集大成ともいえる、まとめ記事を公開します。これからフィリピン(セブ島)で起業する人や、M&Aで企業・事業買収を考えている人、すでに現地で会社運営をやっている人にも役に立つ記事にしたと自負しています。

※とにかく1店舗やりたいとか、個人事業をやりたい、というような人には合わない話かもしれません。しっかり会社をやって大きくしたい、という人向けの情報になります。

1.日本人としての3つのハードル

我々日本人がフィリピン(セブ島)で会社運営・事業をやるということは、フィリピン人でない外国人があるということなり、さまざまな規制を受けます。

①保有株式の制限
②法律・規制・文化の違い
③言葉のハードル(英語・ローカル語)

上記の3つの大きな障害があると考えています。ここは日本と違うということで、それぞれについての深い知識か、信頼できる弁護士、会計士と契約するかです。弁護士、会計士については、後で詳しく話します。

①保有株式の制限

一般的にネガティブリストと言われているものです。日本にもあり、例えば放送業界、電力会社などは、日本でも外国人がオーナーになれません。例えば英語学校の場合は外国人は40%しか保有できませんし、飲食事業については外国人は一定の資本(数億レベル)以下は100%フィリピン人という状況です。飲食事業については、20万ドル(2000万円強)で100%外国人が保有できる法案が通りましたが、いまだに実行されていません。このフィリピン人が保有するシェアについては、名義貸しが一般的ですが、いくらいい弁護士を雇ってもリスクが伴います。※一番あり得るのが、裁判所に駆け込まれ保有権を主張されるパターンですが、実質はリスクを完全に排除することが難しく、名義貸しの相手との関係と腕のいい信用できる弁護士に頼るしかありません。

アジア各国では、会社を奥さんに乗っ取られる話なんと当たり前のようにあります。従業員に依頼しているケースでも問題になるくらいなので、外国人としてもめ事を起こさない姿勢が重要になると考えられます。

②法律・文化の違い

日本と違い、フィリピンでは外国人は土地を保有することはできません。こらは法律で決まっているので、どうにも出来ませんし、持っているものが優位な国で、この規制は大きなハンデです。会社と違い、名義貸しのリスクも高まりますし(保有権を主張されるリスクが高い)、会社で物件を購入すること自体が、株主に保有権を主張されるリスクが上がるため、会社でもなかなか物件を買うのは勇気がいりそうです。唯一コンドミニアムは外国人でも購入可能ですが、会社運営の中で使うとすれば、随分選択肢が狭まる印象を受けます。

文化の違いについて、フィリピン人従業員については、後で詳しく書きますが、国の機関から要求される賄賂などは避けて通れないものになります。アジア諸国で日本人がビジネスを拡大できない一番大きな理由で、日本人のクリーンに会社を運営する方針は、海外、特にアジアでは全く通用しません。海外で事業をやろうと思うと、いざというときに払わないといけないもので、それをいかに抑えるかということが重要になってきます。一方で裏金に頼りすぎると将来的に事業を拡大するときの障害になりやすく(その都度払う必要あり)、

③言葉のハードル

フィリピン(セブ島)で会社をやるなら、英語は出来て当たり前。できれば、マニラならタガログ語、セブならビサヤ語をマスターしたいところです。フィリピンの一番いいところは、契約書は英語で統一されているので、現地語を学ぶとしても会話だけだということです。英語はビジネスレベルが必須で、現地語は日常会話レベルはマスターしたいところです。

私の場合は、現時点で現地語(セブ語)は全くできないので、最近そろそろやろうかと計画しているところです。

2.フィリピン人従業員について

会社運営の中で最も大きなハードルとなるのが、フィリピン人従業員との関係性と、どうやって一生懸命働いてもらうか、ということです。6年以上もフィリピン(セブ島)で会社運営をやってきて、実はこれが一番大きなハードルと言えるかもしれません。

①フィリピン人採用方法
②できる人ほど辞める、不正をする
③楽しい職場・クリスマス会
④プライドを傷つけない

大きく上記3つが挙げられますが、毎日本当に頭を悩ませています。

①フィリピン人従業員採用方法

一般的なエントリーレベルのポジションであれば、募集を変えると50以上もの応募が必ず来ます。子供や若年層の人口割合が増えており、新卒の数も年々増えているようです。英語学校の講師でれば、4大卒を最低条件にしていますが、フィリピン(セブ島)では中退者の割合が異常に多いので、面接の印象がよく、経験があれば中退者、高卒の人達も分け隔てなく採用しています。

最近気づいたのが、大卒者であれば特定の大学を出ているとある特性があることに気づきました。

セブ島だと、
サンカルロス大学、サンホセ大学、セブドクターズ大学は親がお金持ちの可能性が高いです。
マニラで言う、
デ・ラサール、アテネオ・デ・マニラと同じ位置付けです。

上記以外だと、セブ島だとCNU(セブノーマル大学)、CTUの卒業生のほうが、セブ大学、ビサヤ大学、南フィリピン大学、サウスウェスタン大学と比較すると優秀なイメージが強いです。国公立であるからかもしれません。

一度フィリピンでNO.1の大学の、フィリピン大学・ディリマン校に入学して、セブ島に編入した学生を雇用したことがありましたが、さすが狭き門という入学試験に突破しただけあって、仕事の暇なときに本を読むという、ちょっと変わったフィリピン人でした。(勉強はできるかもしれませんが、問題も多かったです)

実際に最も採用で力を入れているのが、Cum Laudeという優等で卒業した人たちです。特に英語学校の講師採用だと、Cum Laude取得者は無条件でも欲しいくらい優秀で英語もできます。フィリピンだと、出身大学よりは、Cum Laudeや学校での成績(TOR)を重視するほうが、外れが少ない印象があります。実際にお金持ちの子女を雇用すると、特にお金に困っていないので、いやなことがあるとすぐにやめるというデメリットがあります。

あとは面接での印象がすべてです。ハキハキ話す。笑顔が多いなど、特に飲食事業などでは、愛想と言われるものを最も重要視しています。

②できる人ほど辞める、不正をする

英語学校でも飲食事業でも、海外で働くことを止めるのはほぼ不可能です。私自身がフィリピン人なら、より高給を求めて海外で働くことを選ぶと断言できます。飲食事業でオープン時の優秀なスタッフの半分以上は今海外で働いています。先ほど挙げたCum Laudeを取得した英語講師も、ほぼ半数以上パブリックスクール(公立学校)に転職してしまいました。実際に給料が倍近くなるだけでなく、退職金、福利厚生も充実しており、私立の学校では太刀打ちできません。この点については、優秀な若い人材を材用し続けるしかないと考えています。ですので、フィリピン(セブ島)での会社運営は、常に面接をしているイメージです。

一番難しいのが、いかにフィリピン人従業員の不正を防ぐか、ということです。これは私個人の意見になりますが、中途採用かつ仕事ができそう・できる人間は過去に不正をした可能性が高い、と言えます。これは文化の違いでもありますが、日本だと仕事の成果はより面白い仕事、結果(お金)は後からついてくる、という意識を持っている人が多いように思います。

フィリピン人の場合は、仕事ができる人ほど、自分はこんなに頑張っているのだから、不正をする権利がある、と考える風潮があります。ですので、中途採用で管理職などのポジションに付けることは、不正のリスクを上げることになります。特にお金に関わるオフィス系の仕事の場合だと、上のポジションは、長く働いてくれる人の中から昇格させるのが最も安全です。この部分は特に最近感じている部分なので、2-3年フィリピン(セブ島)にいるくらいでは、なかなか理解ができないかもしれません。

③楽しい職場・クリスマス会

上記のような環境で長く良い従業員に働いてもらうには、楽しい職場つくりは必須です。仕事ができる良い従業員が長く働いてくれている理由に、この職場や仕事仲間が好きだから、というのは一番大きな理由です。それでなくても、海外、パブリックスクールなど会社を辞めてしまう従業員が多いので、よい職場環境をつくって、長く働いてもらうのが一番の方法です。

その一つの方法が、年に一度のクリスマス会で、フィリピン人従業員はビックリするくらい力を入れています。クリスマス会は、会社として最低限のお金を使っておくと、職場の雰囲気もよくなり、長く働いてくれる良い従業員が増える可能性が高まります。

④プライドを傷つけない

よく人前で怒らないと言いますが、厳しく言うことは重要な局面はありますが、個人攻撃やフィリピン人のプライドを傷つけることは、絶対に避けなければいけません。そもそもフィリピンでは、小さいころから甘やかされて育っています。家庭でも怒られたことがないのに厳しく人前で、かつ完全に個人攻撃的な内容で怒ってしまうと、ひどく傷つけるだけでなく、深く恨まれます。外国人が変な事件に巻き込まれているケースは、私怨によるものが多いそうです。

怒る、しかるも違いますが、個人攻撃な絶対にやめましょう。日本の常識なフィリピンでは全く通用しません。

3.良い弁護士、会計士を見つけるのは必須

中にはブローカーというたぐいの人にすべてを任せているケースもありますが、フィリピン(セブ島)で事業を大きくやりたいなら、良い弁護士、会計士を見つけることが重要です。弁護士は契約書の確認でも重要ですが、従業員との良好な関係を維持(雇用契約)するためにも非常に重要な役割を担います。フィリピン人従業員は結構すぐにDOLE(Department of Labar and employees)に駆け込みます。この時点で雇用契約関係が整備されていないと、結構お金を払うだけでなく、場合によっては業務停止になることもあります。

実務面だと会計士はより大きな役割を担っています。毎月の売上報告、四半期の決算報告など法律で義務付けれており、遅れたり、報告していないと大きな罰金を払う羽目に会います。外国人のよくあるパターンが、契約している会計士がお金だけ取っていて実は何もやっていないというパターン。自己防衛のためにも、毎月や四半期、決算期に何を報告しないといけないのか、把握をする必要があります。

というのも、フィリピンという国ではまともに法人税を払っている会社がほとんどなく、毎月の売上にかかる税金というのをかなり重視しています。そのため、日本のように1回の決算をすればいいと思っていると、痛い目を見ます。この点はいい機会なので、別途詳しくまとめたいと思います。

4.会社設立の一連の流れ

ここで、会社設立にあたって何が必要になるのか簡単にまとめておきます。

①会社名決定(トレードマーク)

会社設立前に会社名を決めてトレードマークと合わせて予約をすることが重要です。例えば飲食事業の一幸舎セブの場合は、会社名がIkkousha Cebu, Inc.、トレードマークがIkkousha Hakata Ramenで予約をして登録しています。

会社名にRamenを入れていない理由ですが、RamenとかRestaurantをいれるとその事業しか行ってはいかないというルールになっています。事業の多角化を図る場合は、あいまいな名称にしておいたほうが無難です。

②SECに登録

資本金の払い込み、株主や事業の目的などを登録する商業登記簿謄本のイメージです。

③BIR、TESDA、イミグレなど

BIRは基本どの会社でも登録が必要です。飲食店の場合だとオフィシャルレシートを発行して、きちんとVAT(消費税)をおさめる体制になっているか、支店ごとにBIRの登録が必要になってきます。

TESDAは英語学校に必要な教育省からのライセンスで、SSPという学生ビザを発給するのに必要になります。近年TESDAを新規で取るのは非常に難しくなっており、特に英語学校への規制もますます厳しくなっているので、新規取得どころか、更新もなかなか難しくなるかもしれません。

イミグレはイミグレーションの略で、外国人従業員のビザ、生徒さんのビザの管理で深くかかわります。BIRとイミグレはそれぞれ、最も裏金を要求されやすい部署であり、注意が必要です。

④雇用契約、就業規則

弁護士マターで慎重に作成する必要があります。法律に準じていないといけないのと、フィリピンでは一度正社員になるとなかなか解雇は難しいので、メモ(警告文)を出すルールや、解雇できる条件などあらかじめ作成する必要があります。

⑤月次業務(SSS,Phihealth,Pag-ibic、売上報告)

実際に会社業務がスタートになると、Payroll(給与計算)の中で重要になってくるのが、福利厚生の一環でもある、SSS、Philhealth、Pag-ibigの管理実務です。SSSが生命保険・年金の類、Philhealthが健康保険、Pag-ibigが住宅ローンの積み立てのイメージです。

こちらは3セットで加入が義務付けれられており、毎月の業務でもあり、従業員が増えると実務がかなり増えます。会社としての支払いが遅れると、従業員が申請したときに使えないという問題も発生するため、注意が必要です。

月次の売上報告は、通常自分でもできますが、信頼のおける会計士に頼むのが無難です。前にも書きましたが、フィリピンでは毎月の売上報告や税金の支払いが非常に重要で、遅れた時のペナルティーも大きいです。ここは日本人としてなじみのない部分なので、注意をしましょう。

5.賃貸契約まとめ

フィリピン(特にセブ島)では、レンタルオフィスのようなものはまだないため、会社を立ち上げる場合や、ましてや店舗を立ち上げるとなると、物件の賃貸契約を結ぶ必要があります。私自身は、いくつかの現地オーナーから賃貸しているだけでなく、アヤラ、ロビンソンズ、JY、パークモール、Jセンターモール、ガイサノカントリーモール、イーモール(撤退済)などと契約の経験があります。SMグループは交渉はしたことはありますが、正直家賃が高く、その割には集客が少なそうなイメージがあります。※実際にSMは高い家賃を提案してきて、じゃあいくらなら借りるのかというスタンスで印象がよくない。

基本的には3か月(デポジット)、3か月(前家賃)のルールですが、フードコードだと条件が変わることも多いです。前家賃はフィリピン独特の制度で、最後の3か月(あるいは数か月)の支払いに充当します。前家賃は1か月であることも多いですが、アヤラやロビンソンズのようなトップモールだと合計6か月必要になりまうす。値引きはフィリピンの商慣習なので、積極的に交渉したほうがいいと思います。アヤラはかなり公正と言われていて、一方で値引きもできないようです。それくらい入りたい人が多いのではないでしょうか。

一方小規模の名のないモールは外国人プライスがあるようで、外国人とわかると平気で1.5倍くらいの料金を言いますので気を付けましょう。

※不動産賃貸契約で最も注意をしないといけないのが、貸主側がいつでも解約できる条項が入っているケースと、撤退するタイミングでのデポジット返却の可否です。モールでよくあるのが、CUSAと言って共有エリアの費用がいろいろ上乗せされて、なんだかんだ割高になることも多いので、総額いくからは確認する必要があります。

6.最後にM&A(企業買収)の場合

英語学校3校はすべてM&A(企業買収)で参入しています。飲食事業を一から立ち上げてみて、やはりM&Aは効率がいいと最近実感しています。最後に少しではありますが、そのノウハウを書きます。※最後まで読んでいただきありがとうございます。

①オーナーに直接アポ取る

興味のある会社があるなら、オーナーに直接アポを取りましょう。会ってくれる会社のオーナーは、会社を売りたいと思っている可能性があります。

②財務なキャッシュフローで(現金の出入り)

フィリピンの会社で、きちんとした財務内容が出る会社はほぼありません。企業評価の計算は、ほぼ現金の出入りで見るしかありません。実際3校目の学校は、某大手の企業との競争になりましたが、デューデリジェンスという話をして、全く話が進まなかったようです。

③信頼関係の構築が重要

M&Aで会社を買うというのは、特にフィリピンなどの場合だと、相手を信用できないとほぼ不可能な話です。10回、20回と交渉を続ける中で、お互いの信頼関係を構築することが出来なければ、会社を売ろう、買おうという話はまとめることができません。誰でも少しでも高く売りたい、少しでも安く買いたいわけで、交渉の中で相手の妥協ラインを探ったり、ここまでなら出すという金額のラインを決めてもいいかもしれません。

以上となります。まとめ記事ですので、時間があるときに随時情報修正・更新・追加をします。

応援よろしくお願いします。


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記事の投稿者

ZEN English代表者

藤木 秀行(HIDEYUKI FUJIKI) 大学卒業後8年の会社勤務を経て2001年11月30日に起業。起業10年目に海外進出を決意し、以降海外に拠点を拡大。シカゴ大学MBA。

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